2025年12月11日

①インフルエンザA型(季節性)
すでに流行開始しており、多くの都道府県で注意・警戒レベルに達しています。例年の流行より早く、今後もB型やサブクレードKなどの免疫回避できる変異型もあり、ワクチン接種後でも感染には注意が必要です。ワクチン接種期間も終了に近づいています。免疫原性獲得(感染しにくくなる)までは約2週間の期間が必要ですので、早急のワクチン接種をお勧めします。また、感染した場合も早期の検査・診断・治療で回復できますので、高齢者・幼児・基礎疾患のある方は日頃の手洗い・うがいに加えて、体調不良時はすぐに受診ください。
②感染性胃腸炎(ウイルス性:ノロ、ロタ、サポウイルス)
毎年、冬季に増える傾向あり、発熱・嘔吐・水様性下痢・腹痛が特徴です。現在増加傾向です。下痢の程度もひどく、何回も下痢をすることで「脱水状態」になることもあるため、特に高齢者・幼児は点滴などで水分を補充しなければならない場合もあります。集団感染も起こしやすいため、手洗い・うがい・トイレの掃除(下痢・嘔吐があったのなら次亜塩素酸を使用)など日常から気を配る必要があります。
③RSウイルス
日本の各地域で報告は散見されますが、大流行レベルではありません。特に1歳未満のお子さんは重症化することもありますので、咳などの症状があるときはマスクを着用し周りの人に感染させないよう行動してください。
④新型コロナウイルス感染症
一定数報告はありますが、大規模流行になる水準には達していません。(地域差あり:都市部に多い)
上記の他にも、ヒトメタニューモウイルス、百日咳、マイコプラズマ、溶連菌、手足口病、咽頭結膜炎などの感染症も増加しており、この時期は特に基本的な感染対策(手洗い・うがい・歯磨き・栄養をしっかりとる・睡眠を十分に取る)を徹底してください。
参考:厚生労働省;インフルエンザに関する報道発表資料2025/2026シーズン
東京都感染症情報センター;https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp